【連載】日本再興の鍵はSXにあり 待望される「ポスト株主至上主義」。VUCA時代に出現したステークホルダー資本主義とは
ポスト株主至上主義。ステークホルダー資本主義とは
今回は、ステークホルダー資本主義とSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)について見ていきたいと思います。
2019年8月19日は、株主至上主義の終焉を告げる一日となりました。長らく、企業は誰のものか、という問いには「株主のもの」と答えることがグローバルスタンダードでの模範解答と言える時代が続いてきたのです。
アメリカに「ビジネス・ラウンドテーブル[Business Roundtable](以下、BRT)」という経済団体があります。1972年に設立され、アメリカの主要企業約200社のトップが会員となり構成されています。いわゆるアメリカ版経団連とも呼べる団体です。
BRTはコーポレート・ガバナンスの原則を1978年以降定期的に発表しています。実は企業は第一に株主に仕えるために存在するという「株主至上主義」「株主主権主義」「株主第一主義」の原則が金科玉条として20年以上も世界中の産業界で幅を利かせてきたのも、BRTが出した1997年の声明が大きな要因として挙げられています。
BRTは8月19日の声明で、これからの企業は株主のみのものではなく、顧客や社員、サプライヤー、地域社会、株主など全てのステークホルダーに仕えるようシフトすべきと発表しました。署名には、アマゾンやアップル、JPモルガン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、バンク・オブ・アメリカなど183社のCEOたちが名を連ねました。
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