株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【アイウエア】23年12月

【業界アウトライン】
2023年のアイウエア市場規模は、5,048億円(対前年比102.6%)と見込まれる。近年、在宅時間の長時間化やデジタルデバイスの浸透等、人々の眼を使う環境が増え、製品の高機能化や若年層の視力低下は同市場の追い風となっている。

既製サングラス市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2023年の既製サングラス市場規模は、396億円(対前年比108.2%)と見込まれる。

・同市場は、メガネフレームやレンズを「カスタム」できるような製品を除いた、既製品のサングラスを対象としている。

・同市場では、2022年12月頃から特需的に需要が伸長しており、2023年のみならず2024年にも継続して伸長することが見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場では、コロナ収束に伴い、国内外の旅行など、外出・レジャー機会の増加が期待されるほか、近年は年間を通した紫外線対策の必要性が喚起されていることから、UV対策などの機能性サングラスの需要が増加しており、季節を問わず既製サングラスを展開するチャネルが増えている。
・同市場はインポートのラグジュアリーブランド商品が市場を牽引しており、ブランド各社のハイファッション・ラグジュアリー化へのシフトや相次ぐ値上げ等で単価は上昇傾向にあるが、手頃な価格であることよりも品質やブランドを重視する層が一定数存在するため、今後も堅調に推移するとみられる。

既製老眼鏡市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2023年の既製老眼鏡市場規模は、102億9千万円(対前年比100.1%)と見込まれる。

・アイウエア使用者の6割は45歳以上と言われ、老眼鏡は今後も高齢化が進むことによって需要が伸長すると見込まれる。一方で、左右の目での視力差や累進レンズの要望など、今以上にオーダーメイドの需要が増えると予想されるため、同市場は微増もしくは横ばいで推移するとみられる。

業界動向/事業者動向

・同市場では、高齢化という社会環境のもと、ホームセンターや均一価格ショップ、通信販売など、気軽に購入できるチャネルが多いことや、コロナ禍で手元を見る機会が格段に増え、老眼を自覚する人が増えたことなどから、既製老眼鏡の需要も比較的好調に推移している。
・近年、シニア層の中でも、おしゃれやファッションを積極的に楽しむ「アクティブシニア」層向け市場が伸びていることから、各事業者においては、機能性やデザイン性の高い様々なタイプの老眼鏡を展開することで老眼鏡に対するマイナスなイメージを払拭する動きがみられる。


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