Netpress　第2489号新年スピーチ事例　令和８年（2026年）の干支は「丙午（ひのえ・うま）」

2025/12/01 経営者・経営幹部・管理職 Netpress
SMBCコンサルティング株式会社ソリューション開発部経営相談グループ

開幕前後にはさまざまな懸念なども示された2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）ですが、最終的には成功裏に閉幕したようで、万博イヤーもいよいよ年の瀬となりました。来たる令和８年（2026年）に向けて、新年のスピーチ事例と、十二支や干支、主な行事予定などに関する情報をお届けします。

日本実業出版社　月刊『企業実務』編集部

「今年は丙午、“人間万事塞翁が馬”の精神で、前向きに進んでいきましょう！」

　明けましておめでとうございます。今年も無事に新年を迎えることができて、大変うれしく思います。

　ご承知のように、今年は午年（うまどし）です。午は、十二支のなかでは７番目に数えられ、時刻でいえば午前11時から午後１時までの２時間を指し、方角では南にあたります。十二支のなかでも、午は成長や成功・繁栄のシンボルとして、縁起がよいものとされています。

　また、今年の干支は「丙午（ひのえ・うま）」です。干支は、甲乙で始まる十干（じっかん）と十二支の組み合わせで全部で60通りですが、その43番目になります。そして丙は、十干の３番目で、植物の成長にたとえると、「芽が成長し、葉が広がり、成長が著しい状態」を意味します。

　ここで少し、過去の午年に、どんな出来事があったのかを振り返ってみたいと思います。

　36年前の1990年は、前年末に当時の最高値をつけた株価が下落基調となり、バブル経済が変調を来たし始めました。世界に目を向けると、イラクによるクウェート侵攻、東西ドイツの統一などがありました。

　24年前の2002年は、欧州単一通貨ユーロの流通開始、日本と韓国の共催によるFIFAワールドカップ、小泉首相の北朝鮮訪問と日本人拉致被害者の帰国などがありました。

　12年前の2014年は、男子テニスの錦織圭選手の全米オープン準優勝、広島土砂災害や御嶽山の噴火、海外では、ロシアによるクリミア編入、西アフリカ諸国でのエボラ出血熱の流行などがありました。

　さて、2026年はどんな年になるでしょうか。「人間万事塞翁が馬（にんげんばんじさいおうがうま）」ということわざがあります。昔、中国の塞翁という人が飼っていた馬が逃げたため、人々が慰めに行くと、塞翁は「このことが幸いを呼ぶかもしれない」と悲しむ様子はありませんでした。その後、逃げた馬が別の立派な馬を伴って戻ってきたということです。

　人の幸・不幸を予測することはできません。また、一見不幸に見える出来事が後に幸運につながったり、逆に幸運の前兆と思われたのに予想外の試練に見舞われることもあります。不幸と思える出来事も長期的には幸運につながると信じて、目の前の出来事に一喜一憂することなく、健康に留意しつつ、充実した１年にしていきたいものです。

　みなさんのますますの活躍を期待しています。協力して社業に取り組んでまいりましょう。

※このスピーチは約３分間を想定しています

●「午（馬）」に関することわざ、格言、故事成語

馬を得て鞭を失う（うまをえてむちをうしなう）

一方を得る代わりにもう一方を失うことのたとえ。また、目的の物を得たが、それを使う手段を失うことのたとえ。

馬を牛に乗り換える（うまをうしにのりかえる）

優れたものを捨てて、劣ったもの・悪いものに乗り換えることのたとえ。

馬も買わずに鞍を買う（うまもかわずにくらをかう）

鞍は馬を買った後で馬に合わせて買うものであることから、物事の順序が逆であることのたとえ。

馬に乗るまでは牛に乗れ（うまにのるまではうしにのれ）

最善の策をとれないときは次善の策をとれという教え。また、高い地位に就く前に、低い地位で力をつけておけという教え。

馬持たずに馬貸すな（うまもたずにうまかすな）

物の大切さや扱い方を知らない人には、物を貸してはならないことのたとえ。

●前回の「丙午」（昭和41年＝1966年）の重大ニュース

○海外旅行の自由化	１月１日から1人年間１回限りという海外渡航回数の制限が撤廃
○「笑点」放送開始	５月15日に日本テレビ系列でお笑い演芸番組の「笑点」が放送開始
○祝日の増加	６月の祝日法改正で建国記念の日、敬老の日、体育の日（現スポーツの日）を制定
○ザ・ビートルズ来日	６月29日にザ・ビートルズが来日し、30日〜７月２日にかけて日本武道館で公演
○日産とプリンス合併	８月１日に日産自動車がプリンス自動車工業を吸収合併
○国立劇場開場	11月１日に国立劇場本館が開場（現在は再整備等事業のため閉場中）
○黒い霧解散	年後半から政界の不祥事が相次いで発覚し、「黒い霧」として国民の批判が高まり、12月27日の衆院解散は「黒い霧解散」と呼ばれた

●令和８年（2026年）の主な行事等（予定）

１月	改正下請法が１月１日から施行。法律名も「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」（略称：中小受託取引適正化法、通称：取適法）に変更
２月	６日～22日、イタリア北部のミラノとコルティナ・ダンペッツォで第25回オリンピック冬季競技大会。イタリアでは、2006年のトリノ冬季大会以来20年ぶりの開催
３月	31日限りで、NTTドコモの３G（第３世代移動通信方式）サービスの「FOMA」と「iモード」が終了
６月〜７月	６月11日‎～‎７月19日、アメリカ・カナダ・メキシコの３か国共催によるFIFAワールドカップ2026 （今回から本大会出場枠が32か国から48か国に拡大）
９月〜10月	愛知県・名古屋市で、９月19日～10月４日に「第20回アジア競技大会」、10月18日～10月24日に「第５回アジアパラ競技大会」が開催
９月	19日（土）～23日（水）、2015年以来11年ぶりの５連休（シルバーウィーク）
10月	青森県で、10日〜20日に「第80回国民スポーツ大会（国スポ）」、23日〜26日に「第25回全国障害者スポーツ大会（障スポ）」