株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【美容・健康】23年9月

【業界アウトライン】
2022年度のメンズビューティー市場は、2,100億8千万円(前年度比103.7%)と見込む。今後も男性用化粧品市場を中心に男性美容の機運は高まっていくものの、啓発活動に時間を擁するとみられ、緩やかな市場拡大が見込まれる。

男性用化粧品市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2023年度の男性用化粧品市場規模は、1,340億円(対前年度比102.9%)と予測される。

・同市場のメインターゲットは美意識の高い若年層が中心であったが、コロナ禍を契機に中高年層の利用も増加したことで男性美容の認知や利用が進み、市場は成長を続けている。

・同市場では、潜在的な需要を見込んだメーカーによる新規参入が活発化しており、メーカー間競争は激化している。

業界動向/事業者動向

・中高年層においては、コロナ禍でのオンラインミーティングの増加から自身の容姿を確認する機会も増加したことで、ヘアケアやスキンケアの意識が向上している。若年層においては、SNSや著名人の影響などから日常的にスキンケアを取り入れる層が拡大、一部ベースメイクの需要も高まりつつある。
・同市場では、新規参入メーカーが拡大傾向にあるスキンケア製品や若年層をターゲットとしたメイクアップ製品、ニオイケアやボリュームアップを訴求したヘアケア製品の販売強化を進める一方、既存参入メーカーは、若年層をターゲットにしたメイクアップラインの強化や新ブランドの展開が目立つ。

メンズエステ市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2023年度のメンズエステ市場規模は、98億円(対前年度比102.1%)と予測される。
・メンズエステは、エステティシャンが手技、化粧品、機器を使用して施術するサロンを対象とし、主な施術内容はフェイシャル、痩身、脱毛がある。
・同市場は、全国規模の展開を行っている大手エステチェーンが市場を牽引しているほか、男性専用の脱毛サロンも台頭しており、拡大を続けている。

業界動向/事業者動向

・メンズエステは30~50代のビジネスマンを中心に利用されている。近年では、20代のメンズエステの利用が増加傾向となっており、大手エステチェーンでは、特にフェイシャルメニューの利用者が増加している。ニキビケアや毛穴ケアといった施術の人気は高く、美意識の高い層を取り込んでいる。
・年代問わず利用が進むのは「脱毛」であり、ヒゲ脱毛がもっとも利用されている施術であるが、体毛に関する悩みから身体やデリケートゾーンの脱毛も注目を集めている。40代以上では、介護を想定し介護者に迷惑をかけないためデリケートゾーンの脱毛を行う「介護脱毛」も利用が増加傾向にある。


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