株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【冠婚葬祭】23年6月
【業界アウトライン】
厚生労働省の「令和3年人口動態統計」によると、2021年の婚姻件数は50万1,138組で、前年の52万5,507組より2万4,369組減少し、戦後最小となった。なお、婚姻率は4.1%で前年の4.3%より低下した。
厚生労働省の「令和3年人口動態統計」によると、2021年の婚姻件数は50万1,138組で、前年の52万5,507組より2万4,369組減少し、戦後最小となった。なお、婚姻率は4.1%で前年の4.3%より低下した。
ブライダルジュエリー市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2023年のブライダルジュエリー市場規模は、1,700億円(対前年比102.8%)と見込まれる。
・2023年のエンゲージリング市場規模は782億円(対前年比100.3%)、マリッジリング市場規模は917億円(対前年比105.0%)と見込まれる。
・婚姻組数は、コロナの収束により速報値ベースで徐々に増加していることから、2024年以降にほぼ平常通りの数になると見込まれる。
業界動向/事業者動向
・同市場では、コロナ禍で縮小した挙式や新婚旅行の予算の一部が婚約・結婚指輪に振り分けられたことや、ダイヤモンドや金といった素材価格が高騰しているほか、リングを製作する上での工賃、消耗品費用、物流費用などが値上がりしていることから、ブライダルリングの平均単価は上昇傾向にある。
・同市場は、コロナ収束後、結納の省略とプロポーズの形骸化などにより婚約指輪の取得率はほぼ例年並みに低下するとみられることから、事業者においては、プロポーズをサポートするプロポーズサロンをオープンするなど、指輪選びやプロポーズの演出サービスに注力する動きもみられる。
マッチングサービス市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2023年のマッチングサービス市場規模は、740億円(対前年比113.8%)と見込まれる。
・同市場は、コロナ禍でリアルでの出会いが減少したことで、マッチングサービスの利用が増加傾向にあり、新たな出会いの形として定着しつつある。
・また、新たなニーズを汲み取り、出会うこと・デートすることに特化したマッチングサービスの認知・利用が拡大しており、市場は拡大基調にある。
業界動向/事業者動向
・同市場は参入事業者の取組みにより、マッチングサービスに対するイメージや認知は浸透しつつあるが、未だに出会い系サイトと混同する人は多いことから、常時監視による悪質利用者の検出・警告発信や生体認証技術を用いた厳格な本人確認など、事業者には引き続き安心・安全対策の強化が求められる。
・一方で、未婚化・少子化問題の解決に向けてマッチングサービスを活用する地方自治体も現れており、地方自治体との連携協定により結婚を望む独身男女の出会いの場を創出する動きがみられることから、単なる出会いのためのツールだけでなく、社会課題の解決に向けた取組みにも利用されつつある。
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