株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【身の回り品】23年3月

【業界アウトライン】
2022年のホームファッション市場規模は、3兆4,220億円(対前年比100.2%)と見込まれる。在宅時間の増加によるキッチンツール需要や、寝具・家具の見直し需要があり、ホームウェアやキッチンツールが市場を牽引している。

ベッドリネン・寝具市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2022年のベッドリネン・寝具市場規模は、7,010億円(対前年度比101.0%)と見込まれる。

・ベッドリネン・寝具市場とは、シーツ、各種カバー類、布団類、毛布類、まくら類などの品目を指す。

・同市場では、コロナ禍での巣籠り生活を背景に、健康意識が高まり、睡眠を見直すきっかけとなったことで、簡単に洗える寝具や、抗ウイルス布団などが好調であり、今後も市場拡大が見込まれる。

業界動向/事業者動向

・ベッドリネン・寝具類の国内生産は、中長期では減少基調が続いていたが、近年、羽毛原料などの原材料の高騰や海外生産国の人件費上昇、燃料高といったコストアップの要因が大きく影響し、国産回帰の動きが見られることから、商品単価はここ数年上昇傾向にある。
・同市場は、抗菌・衛生関連商品に対する需要が大きいことから、各事業者において積極的な商品開発が行われており、新たな機能性商品が次々と市場に投入されている。加えて、SDGsや環境問題への関心の高まりを背景に、サステナブルな素材を活用した商品に注目が集まっている。

キッチン・テーブルウェア市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2022年のキッチン・テーブルウェア市場規模は、4,110億円(対前年度比103.3%)と見込まれる。
・キッチン・テーブルウェア市場とは、陶磁器、ガラス、カトラリー、調理器具などの品目を指す。
・同市場は、コロナ禍での在宅勤務の普及によって自宅で料理をする機会が増加したことや、YouTubeなどで誰もが手軽に料理に挑戦できる環境が醸成されたことで、市場規模は拡大基調にある。

業界動向/事業者動向

・同市場は、量販型の大型小売店やホームセンター、ワンコインショップなど、様々な形態の事業者が競合していることから、低価格化が進む一方で、ブランド力のある事業者においては、富裕層をターゲットとして高価格帯の商品を展開する事業者も増えており、二極化の傾向にある。
・同市場では、近年、テーブルウェアブランドとしてメイン商材とする飲食器以外に、置物や小物、グラスウェアやカトラリーなどをトータルで展開する事業者が増えており、単なるテーブルウェアのブランドから、ライフスタイルを牽引する提案型企業へとシフトする動きが見られる。


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