株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【機械】22年6月
【業界アウトライン】
経済産業省は、令和4年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業のなかで、ロボットフレンドリーな環境の実現に向けた研究や、産業用ロボットの「ハンドリング関連技術」「遠隔制御技術」などの研究を推進するとしている。
経済産業省は、令和4年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業のなかで、ロボットフレンドリーな環境の実現に向けた研究や、産業用ロボットの「ハンドリング関連技術」「遠隔制御技術」などの研究を推進するとしている。
温度センサー市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2021年の温度センサー世界市場規模は、6,620億円(対前年比109.1%)と見込まれる。
・同市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けたものの、非接触で素早く体温を計測できる放射温度計や、施設の入口などで来訪者などの発熱状態をスクリーニングするサーマルカメラの需要が増加する傾向にあることから、今後も市場規模が拡大すると見込まれる。
業界動向/事業者動向
・温度センサーは、最も代表的な環境センサーであり、古くから気温計測に加えて製造業のプロセス管理を中心とする産業用センサーとしても多用されてきた。温度センサーの検出方式は、熱電対や測温抵抗体、NTCサーミスタなどの接触型のほか、光学式や超音波式の非接触型がある。
・このうち、非接触型温度センサーは、患者や来訪者と接触せずに体温を計測が可能な利便性を持ち合わせていることから需要が増加する傾向にあり、温度計測で主流の接触型センサー・計測器を上回る成長を続けている。このため、今後は、非接触型温度センサーを中心に市場規模が拡大すると見込まれる。
協働ロボット市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2021年の協働ロボット世界市場規模は1,540億円(対前年比171.2%)と見込まれる。
・ここでいう協働ロボットとは、設置の難易度が低く、規定された作業空間で人間と直接的な作業を可能となるように設計された産業用ロボットを指す。
・今後は、品質の安定化や作業効率性の向上を目的として、人手作業に依存していた工程を中心に、協働ロボットの導入が進むと見込まれる。
業界動向/事業者動向
・従来の産業用ロボットは、業界別や工程別に特化した設計で、主に自動車や半導体業界など、人が行うには困難、あるいは危険な作業に用いられるなどの特徴がある。一方で、協働ロボットは、用途に合わせてハードウエアやソフトウエアの変更が可能なため、一台で多様な用途へ転用可能な特徴を持つ。
・また、協働ロボットは、各国政府の支援の下で、自国事業者による主要部品や周辺機器の研究や開発が進められており、市場に参入する事業者も増加する傾向にある。このことから、既存の事業者には、性能や品質、安全性のほか、価格面における他社との差別化が求められる。
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