株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【レジャー】22年6月

【業界アウトライン】
2021年のスポーツ用品国内出荷市場規模は、1兆5,504億7,000万円(対前年比110.7%)であった。同市場では、原材料価格の高騰などの影響から、今後、多くのスポーツ用品で価格の値上げが見込まれる。

国内ゴルフ用品市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2021年の国内ゴルフ用品市場規模は2,707億8,000万円(対前年比116.7%)と見込まれる。

・同市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、ゴルフが「三密」に該当しない安全なアクティビティとして一定の認知度を得たこと、コロナ禍を機にゴルフを再開したプレイヤーや、女性や若年層などの新規プレイヤーが増加する傾向にあることから、市場規模も拡大する傾向にある。

業界動向/事業者動向

・同市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的なサプライチェーンの混乱や、原材料高騰を背景とした原材料不足(ゴルフクラブ用スチールシャフトなど)の影響はあるものの、ゴルフへの復帰プレイヤーや新規プレイヤーの増加の影響から、今後も市場規模は拡大すると見込まれる。
・その一方で、ゴルフ産業やゴルフ用品産業は、昨今注目を浴びているSDGs(持続可能な開発目標)の理念とは逆行する側面もある。事業者には、今後の市場拡大のために、SDGsの本質を理解したうえでSDGsの実現と市場規模拡大の両立に向けた、具体的な取り組みが求められる。

国内サイクルスポーツ用品市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2021年のサイクルスポーツ用品市場規模は464億円(対前年比99.5%)と見込まれる。

・同市場では、サイクルスポーツが「三密」に当たらない屋外型アクティビティとして認知されたほか、通勤の道具として利用されたことから、スポーツバイクの需要の増加が見られた。

・その一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景とした構成パーツの供給不足による生産遅延の影響から、市場規模は微減した。

業界動向/事業者動向

・同市場では、低価格帯から高価格帯を販売するスポーツバイク専門店の構成比率が高く、なかでもメーカー直営店やフランチャイズ店舗が増加する傾向にある。また、スポーツバイクを購入するユーザーは、従来の高価格帯の購入層であるマウンテンバイクライダーやロードレーサーに加えて、近年は通勤や通学時に使用するユーザーも増加する傾向にある。
・その一方で、事業者のなかには、欧米でのスポーツバイク需要の高まりによる完成車の供給不足のほか、サプライチェーンの混乱や輸送費高騰の影響から、販売価格を値上げする動きも見られる。

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