株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【美容・健康】22年6月

【業界アウトライン】
厚生労働省の令和2年度衛生行政報告例の概況によると、令和2年度末現在の公衆浴場は23,954施設(対前年度比97.6%)、うち一般公衆浴場(銭湯や老人福祉センターなどの浴場)は3,231施設(対前年度比95.1%)であった。

リラクゼーションサロン市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2021年のリラクゼーションサロン市場規模は、1,020億円(対前年比109.8%)と見込まれる。

・同市場は、低価格帯によるサービスを提供するチェーン店の積極的な出店と、潜在需要の掘り起こしにより、市場規模は拡大傾向で推移していた。

・2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から市場規模は縮小したものの、2022年以降は新型コロナウイルス感染症の収束を背景に、市場規模も回復すると見込まれる。

業界動向/事業者動向

・リラクゼーションサロンとは、体調を緩和するサービス、又はストレスを解消し、リラックスした状態を促す手段の一つである。近年は、リラクゼーションに「肩甲骨ケア」「骨盤ケア」などのストレッチの要素を加えたストレッチ専門サロンも増加する傾向にある。
・また、事業者の中には、セラピストの稼働率向上や施術単価の向上と併せて、リラクゼーションビジネスで得た知見を活用した骨盤や姿勢の矯正具や、足などをケアするアパレル品やサプリメントなどの物販事業を強化するなど、売上規模の拡大を目指す動きも見受けられる。

温浴施設市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2021年度の温浴施設市場規模は2,040億円(対前年比111.5%)と見込まれる。
・同市場は、2010年代に成熟期を迎えたと見込まれ、事業者の新規出店数が鈍化する傾向にある。
・2020年は、新型コロナウイルス感染症の影響から、市場規模が大幅に減少したものの、今後は事態の収束が見込まれることから、2022年の市場規模は、2,240億円(対前年比109.8%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場は、温浴事業を主事業とする事業者のほかに、運輸業、建設業、不動産業、レジャー施設運営業など、様々な事業者の参入が見られる。
・また事業者のなかには、近年のサウナブームの流れを受けて、サウナ設備の新設やリニューアル、サウナを軸としたイベントやキャンペーンの開催などで集客を図る動きが見られる。
・なお、生活圏内で展開される温浴施設などでは、仕事ができるコワーキングスペースを設けるなど、在宅勤務者をターゲットとした集客を図る動きもみられる。

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