株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【印刷・出版・コンテンツ】21年9月

【業界アウトライン】
2020年のデジタルマーケティング市場(DMP、MA、CRM)は、1,281億7,000万円と見込まれる。コロナ禍で顧客行動のオンライン化が急激に進んだことで、顧客行動の把握など、デジタルマーケティングツールの重要性が増している。

電子書籍市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2020年の電子書籍市場規模は、3,931億円(前年比128.0%)と見込まれる。

・これまでは同市場が拡大を続ける中で、紙媒体と合わせた出版市場全体をみると、紙媒体の落ち込みを補いきれず、落ち込みを続けていた。

・2020年はコミックスがヒットコンテンツに恵まれ、電子書籍が成長率を拡大した結果、出版市場全体でもプラス成長となった。

業界動向/事業者動向

・同市場は、コミックスの電子化が成熟しており、今後もこの流れは継続すると見られる。
・他方、コミックスの海賊版サイトへの対応が業界の課題として挙げられる。一時期落ち着きを見せていたが、コロナ禍の巣ごもり需要も影響し、海賊版サイトへのアクセスが急増していると見られる。
・このような状況の中、マンガや書籍などの海賊版対策を強化する改正著作権法が2020年6月に参議院本会議で可決・成立し、2021年1月から「侵害コンテンツのダウンロード違法化」が施行された。

音楽配信市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2020年の有料音楽配信市場規模はレーベル収入ベースで、720億6,200万円(前年比109.8%)と見込まれる。
・同市場の拡大要因としては、サブスクリプション(定額制型)音楽配信サービスの拡大がある。
・いまやサブスクリプションモデルは音楽配信の主流となっており、2020年の市場規模は音楽配信市場全体の70.4%を占めている。

業界動向/事業者動向

・同市場では、サブスクリプション動画配信サービス事業者がアーティストと直接契約する動きが見られる。日本では現在もレーベルの力が強く、アーティストへの収入配分は様々である。このような状況下で、定額制動画配信サービスに直接楽曲をアップロードし、海外ユーザーの間で楽曲をヒットさせるアーティストも現れている。
・同市場では、2019年にサブスクリプション音楽配信サービスとチケット販売事業者が連携する動きが見られた。これにより、サービスを通じたチケットの購入が可能となった。

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