株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【アパレル】21年9月

【業界アウトライン】
2020年のスポーツシューズ市場はマイナス成長となったものの、3密になりにくいとされるアウトドアやゴルフのエントリー層が増加し、これらの専用シューズの需要の下支えによりマイナス幅を最小限に抑えたと見られる。

キッズ・インファントシューズ市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2020年のキッズ・インファント(幼児向け)シューズ市場規模は国内出荷金額ベースで247億1,000万円(対前年比83.2%)と見込まれる。

・2020年の同市場は、コロナ禍の影響により、1年の中でも大きな需要期となる春先に各学校は臨時休校を余儀なくされ、リテール現場は厳しい市場環境に陥った。

・2021年の市場規模は281億4,000万円(対前年比113.9%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定してから、主要メーカー各社は競技に加え、ライフスタイルのイメージを浸透させようとリブランディングに取り組んできた。これによって、スポーツブランドもハイエンドやライフスタイルファッションのイメージが醸成され、キッズ・インファントシューズを値上げする動きが広がっている。
・さらに、コロナ禍の巣ごもりによってレジャー消費が抑制されている分、衣料品に回す投資が増えているため、2020年の平均単価は上がっている売場が多い。

アウトドアシューズ市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2020年のアウトドアシューズ市場規模は国内出荷金額ベースで327億円(対前年比91.6%)と見込まれる。
・同市場は、近年のアウトドアブームの影響もあり拡大を続けてきたが、2020年はコロナ禍の影響で市場規模は減少したと見られる。
・2021年の市場規模は332億6,000万円(対前年比101.7%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・近年、メーカー各社はライフスタイルファッションに馴染みやすいデザインのアウトドアシューズを展開し、アウトドア専門店だけでなく一般靴専門店やセレクトショップにまで販路を拡大している。
・新型コロナウイルス感染拡大前までは、販路の広がりによってメーカー出荷額は増加していたものの、ライフスタイル寄りの商品を求めるユーザーは日常生活に近い小売店で購入するケースが多いため、アウトドア専門店などではモデル数が増えたことによる恩恵を受けていない。

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