株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【医療関連ビジネス】21年9月

【業界アウトライン】
近年の病院設備機器市場は、病院施設数減少の中で、施設の統廃合等による増改築や補正予算確保によって、一時的な拡大基調となっているが、将来的には厳しい市場環境となるものと見込まれる。

メンタルヘルスケアアプリ市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・メンタルヘルスケアアプリとは「メンタルヘルス不調の予防や早期発見、改善などを目的とした個人向けアプリ」と定義する。

・2020年度の市場規模は4,800万円と見込まれる。

・同市場は、アプリのリリースが相次いでおり、今後数年のユーザー数の高い伸び率に寄与すると見られる。

・2021年度の市場規模は9,500万円(対前年度比197.9%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場の主な参入企業はベンチャー企業であり、アプリ内容はチャット(特にAIとの会話)を通じた心理ケアを中心に、今の心理状況を把握(センシング)するものや認知行動療法を応用したものなど、内容はさまざまである。
・アプリの展開形態は様々であるが、現状では個人向けを中心としつつ、法人向け(BtoBtoC)の展開が各社により試行錯誤されている状況にある。

洗浄機・ウォッシャーディスインフェクタ市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・医療用洗浄機は、ジェット式と超音波式に大別され、ウォッシャーディスインフェクタは、ジェット式に分類される。
・近年の同市場は、2014年度以降減少傾向で推移し、2019年度は国立病院を中心としたリプレイス需要に消費税増による駆け込み需要で市場が拡大したものの、2020年度はコロナ禍の影響もあり、市場規模は21億8,000万円(対前年度比85.2%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・日本には1970年代後半に洗浄機としての位置づけで導入され始め、院内作業の効率化と作業者の感染防止などの観点から急速に広がった背景がある。
・ジェット方式の中で、最上位機種に位置する全自動タイプは、洗浄、すすぎ、乾燥に分かれた槽をコンベアにて自動で流れていくコンベア式の洗浄機となっており、これまでは、広範囲の設置面積を必要とする高額商品のため、国立病院施設・大学病院などの大規模施設への導入がメインとなる展開がなされている。

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