株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【個人向けサービス】21年9月

【業界アウトライン】
総務省の家計調査によると、2020年の総世帯(平均世帯人員2.27人、世帯主の平均年齢59.3歳)の消費支出は、1世帯当たり1か月平均233,568円で、実質6.5%の減少となった。

サブスクリプション・定額サービス市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・サブスクリプションサービスとは、「①これまでの既存サービスの分野で、②一般的に提供されてきた期間、回数、種類等の制限を超えて利用できるようにした、③継続利用を前提とした、④定額制のサービス」と定義する。

・同市場に関しては、2019年ごろからインターネットで検索されるようになり、人々の関心は日々高まっており、2020年度の市場規模は、8,759億6,000万円(対前年度比128.3%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・サブスクリプションサービスは人々にとって未知のサービスであることから、「はじめの一歩」を踏み出せない人が多かった。このため、「認知が進んでもなかなか利用が進まない」という点が同市場における課題であった。
・しかし、2020年にコロナ禍となって以降、生活様式や働き方が大きく変わったことで、市場環境は一変した。コロナ禍で様々な行動が制限されたことで、これをきっかけに利便性の高いサブスクリプションサービスの試用が大きく進んだと見られる。

水道直結型(POU)ウォーターサーバー市場


※出典  矢野経済研究所


市場環境

・水道直結型(POU)ウォーターサーバーはサーバー本体に水道水を引き込み、内蔵した高機能な浄水フィルターを通して本体内のタンクに貯めるもので、水が使用された後は、自動的に造水をはじめ、再びタンク内を満たすシステムが一般的である。

・同市場は、でき始めて間もないため、規模的には小さいものの、近年急激な成長を見せている。

・2020年度の市場規模は、出荷台数ベースで15万3,000台(対前年度比157.7%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・これまでウォーターサーバーと言えば、ボトルをサーバーにセットするのが一般的であったが、POUは水を「買う」のではなく「つくる」というコンセプトとなる。韓国では一般的なシステムで、2020年ではウォーターサーバーを設置している世帯の約80%がPOUを使用していると見られる。
・日本では、まだそれほど普及していないものの、大々的な広告により認知が進んでおり、近年は宅配水事業者もPOUを品揃えの一つとして検討する動きが見られる。

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