株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【レジャー】21年6月

【業界アウトライン】
2020年のフィットネス施設数は、総合型が1,131施設(対前年比99.0%)、小規模型が2,189施設(102.2%)、24時間型が1,704施設(125.1%)、ヨガ型が983施設(126.7%)、その他が1,886施設(372.0%)であった。

24時間型フィットネスクラブ市場

※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2020年度の24時間フィットネスクラブ市場規模は900億円(対前年度比104.4%)と見込まれる。

・同市場は、主なターゲットが若年層であること、利用者の自宅を中心とした生活圏に施設があるなどの理由から、シニア比率が高い業態や都市部の駅前型施設、スタジオ業態と比較すると、売上に対する新型コロナウイルス感染症の影響は少ないと見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場は、総合型フィットネス施設と比較すると、施設規模が小さく設備投資が低額で済むことに加えて、利用者のセルフサービスタイムを設けるなど事業者側の人件費を抑えることが可能であることなどから、参入事業者が増加する傾向にある。
・しかしながら、事業者側の人件費を抑えることは、トレーナーやトレーニングプログラムなど付加価値となるサービスの提供が難しくなるなどの側面もある。そのため、利用者は立地や会費価格を判断材料として利用施設を選択する傾向が強く、結果として価格競争に陥りやすいといった課題もある。

ヨガ型フィットネスクラブ市場

※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2020年度のヨガ型フィットネスクラブ市場規模は330億円(対前年度比78.4%)と見込まれる。
・ここでいうヨガ型フィットネスクラブ市場とは、ヨガスタジオ、ホットヨガスタジオ、ピラティススタジオ、など、ヨガに特化した施設を指す。
・2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響による利用自粛などの影響から、市場規模は縮小すると見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から、スタジオに通わなくてもレッスンの受講が可能な動画配信サービスの導入や、自社ECサイト内でのオリジナル商品の販売や定期購入制の導入、ポイントシステムの導入など物販を拡大する動きも見受けられる。
・そのほか、事業者ではSNSやWEBサイトなどを活用した情報発信のほか、会員の獲得を目的とした交通広告や女性雑誌への広告出稿も積極的に行われている。その一方で、チラシやポスティングなどによる情報発信は、他のフィットネス業態と比較すると少量にとどまると見込まれる。

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