株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【建設】21年6月
【業界アウトライン】
国土交通省の建築着工統計調査によると、2020年度の建築物の着工床面積は、公共が建築主の建築物が562万㎡(対前年度比96.3%)、民間が建築主の建築物が10,868万㎡(対前年度比91.3%)であった。
国土交通省の建築着工統計調査によると、2020年度の建築物の着工床面積は、公共が建築主の建築物が562万㎡(対前年度比96.3%)、民間が建築主の建築物が10,868万㎡(対前年度比91.3%)であった。
非住宅用木質系床材市場
※出典 ①と将来予想:矢野経済研究所
②国土交通省 建築着工統計調査
市場環境
・2020年度の非住宅用木質系床材市場規模は105億2,000万円(対前年度比90.1%)と見込まれる。
・同市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による非住宅着工床面積の大幅な減少により、一時的に市場規模も減少すると見込まれるものの、非住宅建築物の木質化需要の増加により、2021年度以降の市場規模は微増で推移すると見込まれる。
・2021年度の市場規模は、106億4,000万円(対前年度比101.1%)と見込まれる。
業界動向/事業者動向
・同市場は、小学校・中学校・高校の校舎や体育館、幼稚園・保育園などの園舎施設向けの需要ほか、医療・福祉施設での需要が増加する傾向にある。そのほか、木質系床材が持つカフェ調等の意匠性の高さが評価され、商業施設や店舗においても木質系床材の需要が増加する傾向にある。
・木質系床材は、タイルやコンクリートなどの無機質系床材と比較して、木質が持つ空間における温かみなどの優位性を持つ。その一方で、価格面(取替も含む)やメンテナンス性、不燃性などの課題も見受けられるため、防汚や不燃、転倒防止など、各需要先に応じた機能性の高い製品の開発が求められる。
非住宅用水栓金具市場
※出典 ①と将来予想 矢野経済研究所
②国土交通省 建築着工統計調査
市場環境
・2020年度の非住宅用水栓金具市場規模は580億円(対前年度比95.9%)と見込まれる。
・同市場は、需要を支えてきたオフィスビルや宿泊施設の新規建築着工数の減少から、新築向け水栓金具の需要は減少する傾向にある。
・その一方で、感染予防などの観点からタッチレス水栓への改修需要が増加すると見込まれることから、2021年度の市場規模は590億円(対前年度比101.7%)と見込まれる。
業界動向/事業者動向
・同市場は、水回り設備と市場が連動しており、主にオフィスビルや商業施設・店舗のトイレ空間の洗面化粧台向けや、宿泊施設や医療・福祉施設のバスユニット向けの需要が多く見受けられる。
・近年では、感染予防を目的にオフィスビルや商業施設・店舗、医療・福祉施設においてタッチレス式などの非接触水栓の新設・置き換えが進んでおり、事業者のなかには、新型コロナウイルス感染症を契機に非接触水栓製品の品目を増加する動きも見受けられる。
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