株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【印刷・出版・コンテンツ】22年9月
【業界アウトライン】
総務省の「令和4年版情報通信白書」によると、2020年のコンテンツ市場規模(テキスト系ソフトウエア、音声系ソフトウエア、映像系ソフトウエア)は、11兆8,275億円(対前年比98.3%)であった。
総務省の「令和4年版情報通信白書」によると、2020年のコンテンツ市場規模(テキスト系ソフトウエア、音声系ソフトウエア、映像系ソフトウエア)は、11兆8,275億円(対前年比98.3%)であった。
動画編集ソフト市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2021年度の動画編集ソフト市場規模は、970億円(対前年度比112.8%)と見込まれる。
・同市場は、近年の働き方改革やコロナ禍によるテレワークや外出自粛に伴い、自宅で過ごす時間が増え、趣味などの目的で動画編集に時間をかける人が増加したことから、市場規模は拡大基調にある。
・2022年度の市場規模は、1,100億円(対前年度比113.4%)と見込まれる。
業界動向/事業者動向
・同市場は、YouTubeやTikTokなどの動画をメインにしたSNSの拡大により需要が増加しているほか、動画クリエイター志望者などへの教育目的の動画編集需要が増加する傾向にあることから、学生向けの動画編集ソフトの需要も増加する傾向にある。
・近年では、副業を解禁する企業やフリーランスの動画編集者の増加により、動画編集を請け負う個人事業主などが増加したほか、教育現場や医療現場における動画編集の需要も増加していることから、市場規模は引き続き好調に推移するとみられる。
アニメーション制作市場
※出典 矢野経済研究所
市場環境
・2021年度のアニメーション制作市場規模は、2,940億円(対前年度比102.8%)と見込まれる。
・同市場は、コロナ禍による制作・放映スケジュールの遅延などの影響が見られたものの、多くの制作会社がテレワークの導入により通常通りの稼働を取り戻しつつあるほか、放映に連動して展開するゲームや玩具などの販売との相乗効果も相まって、市場規模は復調傾向にある。
業界動向/事業者動向
・同市場は、動画配信サービスにおけるアニメーション視聴数の増加によりアニメーション制作会社の映像配信事業が好調に推移しているほか、近年では動画配信サービス事業者が、アニメーション制作会社に単独で制作費などを支払い、独占配信するオリジナル作品の製作を進める動きも見られる。
・一方で、日本では多くの場合、複数の出資者からなる製作委員会方式によりアニメーションが製作されるが、アニメーション制作会社は経営的に製作委員会に出資することが難しく、製作者として二次利用の売上を得られないなど、作品がヒットしてもその恩恵にあずかれない場合もある。
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