株式会社スピーキングエッセイ
大嶋 友秀

新入社員を受け入れるにあたって、代表者や先輩からの歓迎の挨拶やスピーチの機会があるでしょう。新しい人たちを迎える挨拶やスピーチは大切です。それは、新入社員の緊張を和らげ、職場の一員としての自覚を持ってもらう重要な役割があるからです。

そこで、挨拶やスピーチをする人が事前に押さえておきたいポイントを、冒頭部分（イントロダクション）、内容部分（歓迎、激励、エンゲージメント）、そして終わりの部分（エンディング）の３つの視点から紹介します。これらのポイントを踏まえたスピーチは、新入社員が職場にスムーズに適応し、早期から貢献できるよう促す効果的な手段となるでしょう。

１．冒頭部分のポイントと文例

スピーチの冒頭部分（イントロダクション）は、新入社員に対する歓迎の気持ちを伝えることから始めます。そうするために、温かみのある言葉を選びましょう。

【例】：「本日はおめでとうございます。」「皆さんを心から歓迎します。」

２．内容部分のポイントと文例

(1)「歓迎」のポイントと文例

①所属感の促進

新入社員がチームの一員として価値を感じられるよう、彼らの加入に期待している気持ちを表現します。

【例】：「皆さんの加入を頼もしく思っています。私たちの組織（チーム）に新たな力が加わることを大変嬉しく思います。」

②会社文化と価値観の共有

会社のミッションやビジョン、文化を共有し、新入社員がそれらにどう貢献できるかを示します。

【例】：「私たちは、会社のビジョンを共に追い求める一員として、皆さんを迎え入れます。」

(2)「激励」のポイントと文例

①これまでの経験や努力を認める

新入社員のこれまでの経験や努力を認め、そこから出てくる新しい視点が組織に必要であることも伝え、今後の組織の目的を共に成功に導いていこうと呼びかけます。

【例】：「皆さんはこれまでにさまざまな活動を経験してきたでしょう。私たちは皆さんの新しい視点に期待しています。そして、共に組織の目標を実現していきましょう。」

②前向きな未来を描く

新入社員がこれから成し遂げることができる成果についてポジティブな展望を共有します。

【例】：「今、世の中の変化は早いです。皆さんが持っている感性や視点から、私たちも学んでいきます。皆さんのさまざまな分野での活躍を期待しています。」

(3)「エンゲージメント」を高めるポイントと文例

①個人の成長と発展の支援

会社が新入社員のキャリアの成長をサポートすること、そして個人の成長がチームの成功につながることを伝えます。

【例】：「私たちは、皆さん一人ひとりの成長をサポートし、共に成功を築いていきたいと考えています。」

②オープンなコミュニケーションの奨励

新入社員が自由に意見やアイデアを共有できる環境があることを保証します。

【例】：「皆さんのアイデアやフィードバックは、私たちの組織にとって不可欠なものです。どんな意見も自由に共有してください。」

３．終わりの部分のポイントと文例

終わりの部分（エンディング）では、スピーチのメッセージを再強調し、新入社員に対する前向きな期待感を伝えます。

【例】：「最後に、皆さんがこの会社・職場での毎日を充実したものにし、自分自身として成長を続けていくことを心から願っています。」

新入社員が新しい職場での経験に対してワクワクし、自信を持って取り組めるように呼びかけるのもよいでしょう。

【例】：「皆さんの成功は、私たちの成功です。皆さんの新しい旅が今、ここから始まります。改めて、皆さんを歓迎します。私たちと共に、未来を形作っていきましょう。」

■新入社員に向けたスピーチの文例

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