株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【ペット関連】21年6月

【業界アウトライン】
2020年度のペット関連総市場規模は1兆6,242億円(103.4%)と見込まれる。外出自粛による生活様式の変化や、特別定額給付金を利用した新規ペット飼育者の増加の影響から、飼育用品の販売も好調に推移したと見込まれる。

ペット用シャンプー・リンス市場

※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2020年度のペット用シャンプー・リンス市場規模は35億円(対前年度比104.2%)と見込まれる。

・同市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、飼い主の在宅時間が増え、ボディケア分野に時間をかける飼い主が増加したことから、市場規模も微増する傾向にある。

・2021年度の市場規模は35億1,000万円(対前年度比100.3%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場は、人とペットの距離感が縮まる中で、ペットも人間同様に清潔に保ちたいと考える飼い主が増加する傾向にあることから、需要も高まりつつある。その一方で、小型犬人気の定着や室内飼育化の進行による汚れる頻度と程度の低減から、シャンプー・リンスの使用量は減少する傾向にある。
・シャンプー・リンスが伸び悩む一方で、一部の飼い主の間では、より簡便にペットの身体を清潔に保つことができるシャンプータオル(からだの汚れをふき取るシートタイプの衛生ケア用品)の需要が拡大しつつあり、今後はシャンプー・リンスに変わり定着すると見込まれる。

ペット用消臭剤・脱臭剤市場


※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2020年度のペット用消臭剤・脱臭剤市場規模は27億4,000万円(対前年度比102.9%)と見込まれる。
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から、除菌需要の拡大による市場規模の伸長がみられたものの、人間用・家庭用との機能面などの明確な違いに対する認知不足から、新規需要の大幅な獲得には結び付いていない状況にある。

業界動向/事業者動向

・同市場は、ペットの室内飼育の進行に伴い、ペットの臭いを気にする飼い主の消臭に対する需要の高まりから成長を続けてきた市場であるものの、2006年度をピークに需要の拡大が鈍化する傾向にある。
・ペット用消臭剤は、大きく分けると「トイレや汚れ周り用」と、「空間消臭・布消臭」の2つに分けられる。「トイレや汚れ周り用」は、ペットの臭い専用商品として認識されているため、市場規模は好調に推移している。一方、「空間消臭・布消臭」は、安価な人間用・家庭用商品と用途が重複することから市場規模が伸び悩む傾向にあるため、ペット専用商品としての価値を明確に打ち出す必要がある。



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