株式会社矢野経済研究所 提供 注目市場レポート【事業者向けサービス】21年6月

【業界アウトライン】
事業者においては、昨今の労働力不足・人材不足を背景とした働き方改革やDX(デジタル技術による業務変革)の推進、自社内リソースの再構築により、ノンコア業務をアウトソーシングする動きが見受けられる。

購買・調達BPO(Business Process Outsourcing)市場

※出典  矢野経済研究所


市場環境

・2020 年度の購買・調達BPO市場規模は482億円(対前年度比103.4%)と見込まれる。

・ここでいう購買・調達BPOとは、企業における一般的な購買・調達業務であるサプライヤーの選定、交渉、支払、購買管理業務までの一連の業務プロセスを代行するサービスを指す。

・2021年度の市場規模は529億円(対前年度比109.8%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場では、参入事業者が実施する集中購買や共同購買が、自社およびグループ企業による共同購買よりもコストメリットが得られるとの認識が高まっており、サービス利用者が増加する傾向にある。
・また、参入事業者のなかには、購買立案から購買オペレーションまでを一貫して請け負うフルアウトソーシングサービスや独自購買ルートを活用したサービスを提供する動きが見受けられる。
・その一方で、顧客であるバイヤーには、より効率的かつ安価にサービスを提供する事業者を選択する傾向も見受けられ、参入事業者には、同業他社や異分野との提携や買収を検討する動きも見られる。

ワ―ケーション市場

※出典  矢野経済研究所

市場環境

・2020年度のワ―ケーション市場規模は699億円と見込まれる。
・ここでいうワ―ケーション市場とは、宿泊に係るサービス、日中の滞在にかかるサービス、仕事をする上で新たに生じるサービス、行政のワ―ケーションに対する事業費・助成金を含めた市場を指す。
・2021年度の市場規模は777億円(対前年度比111.0%)と見込まれる。

業界動向/事業者動向

・同市場は、一部の大手事業者においてダイバーシティ推進の一環として社員の年次有給休暇の取得を推進する目的で導入がなされているほか、テレワークの浸透により働く場所を選ばずに業務を行うことができる業種で市場規模が拡大する傾向がある。
・そのほか、ワ―ケーションは都市部から地方部へ人の流れを創出する可能性を持ち合わせている。そのため、各地方自治体では、企業をターゲットに据えたワ―ケーションによる企業誘致や関係人口の創出を図る動きも見受けられる。

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