コテンラジオと考える「ポスト資本主義」とは何か? COTEN 取締役・羽田隆也氏「世界史データベース実現のために、新しい『お金』の流れをつくる」

歴史を面白く学べるポッドキャスト「COTEN RADIO(以下、 コテンラジオ)」と連携した連載企画「コテンラジオと考える『ポスト資本主義』とは何か?」。連載最終回となる今回は、株式会社COTEN(以下、コテン)の取締役・羽田隆也さんに、同社が考えるポスト資本主義とはどのようなものなのか、そして、その事業の展開についてお話を伺いました。

資本主義経済で行き届かない分野に目を向ける


――羽田さんがコテンに携わることになったきっかけを教えてください。


羽田 もともと私自身がコテンラジオのファンでした。当時はポッドキャストを聴くことで自分の視界が広がる楽しさを感じていました。私は、全く異業種である金融畑の出身です。2008年に大手証券会社に入社し、IPO業務に従事しました。その後は、ベンチャー企業で主に事業開発や資金調達、カスタマーサクセス部門の立ち上げなどを担当してきました。2018年に独立し、現在まで複数のベンチャー企業の経営に携わっています。コテンとは、知人を通じて代表の深井龍之介と出会い、アドバイザーとして参画後、2022年2月に取締役に就任しました。現在はファイナンスやB to Bに関する事業などを担当しています。


――コテンが考えるポスト資本主義とは、どのようなものなのでしょうか。


羽田 まずお断りしておきたいのが、我々は思想家や哲学者ではありません。そして、今の資本主義に対してポスト資本主義を主張し、リードしていくという立ち位置の会社でもないということです。我々は、単に現状の資本主義に限界を感じている部分があり、挑戦をしていかないといけない、と考えている立場です。


我々の考えるポスト資本主義とは、資本主義のすべてを改めようということではなく、社会的包摂が行き届いていない部分を改良しようという、「修正資本主義」に近いところがあるかもしれません。そもそも、資本主義の構造自体は非常によくできた仕組みで、今後も続いていくでしょう。ただ、市場経済ではお金にならないとビジネスが成立しないので、どうしても見過ごされてしまう領域が出てきてしまいます。寄付行為や援助、CSRといった枠組みが用意されていますが、それにも限界があるのではないか、もっと違った形で、社会にとって有益な活動を成立させられるのではないかと考えています。


具体的には、資本主義的な等価交換やリターンを前提とせずに、お金が集まる仕組みを醸成することに挑戦しています。というのも、我々自身が提供したいプロダクトが、現在の市場経済下では提供しにくいものだからです。

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