研修界隈 第四回 新社会人の“次の一歩”のために。【2026年度新入社員意識調査】アンケート結果を読み解く
PROFILE
網谷圭介ソリューション開発部(大阪)教育事業グループ グループ長。
小野梨奈
ソリューション開発部 教育事業グループ 副主任。
「社会軸」よりも「自分軸」を重視

網谷 社会人になって期待していることとして、多くの人が「自己成長ができる」と回答しています。のし上がってやろうというガツガツした感じはなく、かといってプライベート一辺倒で緩やかに仕事をしたいわけでもない。少しずつ壁を越えて成長していきたいという「程よい成長」を求めているのが最近の傾向だと思います。
小野 たしかに「自分のやりたい仕事ができる」や「自己成長できる」など、“自分”が軸となる価値が重視されてきていると感じます。その一方で、「社会貢献」への意識は減少傾向にあると見受けられます。社会のためというよりは、「自分にとってよい成長ができる場所」としての会社、仕事を求めている感触があります。
自己成長への意欲の強まり

網谷 充実した教育やキャリア開発支援、研修・セミナーの受講などを求め、専門的な知識やスキルをもったスペシャリストを目指したいという回答がもっとも多い結果となりました。以前から新入社員には成長意欲がありましたが、今年もその傾向が強く、会社に対してしっかりとした教育環境を求めていることが見て取れます。
小野 私も自己成長できる環境が求められていると感じます。ただ、がむしゃらに頑張るというよりは、安定した企業、安定した場所に身を置きつつ、同時に自分の成長も大事にしたい人が多いという印象です。研修やセミナーへのニーズが高いこともわかったので、私たちがお手伝いできることを改めて考えていきたいと思います。
コミュニケーションに自信あり

網谷 相手の意見を聞く、自分と周囲の関係性を理解するなど、傾聴力に自信がある人は多いようです。これは、集団からはみ出さないように空気を読んで行動する力が発達していることの裏返しとも言えそうです。ストレスを受けない環境作りは得意ですが、ストレスを受けてしまったときの対処が課題かもしれません。
小野 「先輩・上司に求めること」のトップ3に加え、別の設問において自分の意見を伝える力が不足していると回答する割合が年々減少していることから、新入社員のコミュニケーションへの苦手意識が減りつつあるのかもしれません。コロナ禍によるコミュニケーション不足もあった中で、こうした傾向はとてもよいことだと思います。
アンケート結果をどう読み解く?
網谷 「社会があり、会社があり、自分がいる」という旧来の価値観から、今は「自分が中心にいて、会社があり、社会がある」という価値観に変わってきている気がします。ストレスなく、かつ成長できる場所を求めているのが今回の結果に象徴されていますよね。
小野 例年とそれほど結果が変わらないな、というのが正直なところです。ただ、講師陣からは、自分から意見を伝えたり、意思疎通を図ったりする受講者が増えていると聞いています。
網谷 そうですね。私にも、「最近の新入社員は真面目で素直」という声は方々から聞こえてきます。そこには、企業側もそのような学生を採用しているという背景もあるのかもしれません。アンケート結果があまり変わらないことが、むしろ傾向の把握に役立っていると感じます。
小野 傾向として見えるものがある一方で、悩みや置かれた状況は人それぞれ。新入社員研修とフォローアップ研修の大きな価値は、社外の人との交流により「悩んでいるのは自分だけじゃない」と気付けることです。
網谷 新入社員研修でマインドセットを行い、半年後のフォローアップ研修でモチベーションを再構築し、足りないスキルを補填していく。我々としても、しっかりサポートしていきたいと考えています。
アンケート概要
調査期間:2026年4月2日〜2026年4月16日
対象:2,594名(SMBCコンサルティング主催の新入社員研修受講者)
方法:全14問のマークシート方式によるアンケート
SMBCビジネスセミナー「みんなの研修」
【ベーシック】プロフェッショナルの土台固め
■ 新入社員フォローアップ研修
入社半年後は、成功体験だけでなく失敗や挫折を繰り返す新入社員によっては、大きな節目となるタイミングです。 新入社員フォローアップ研修では、入社時から今までを振り返り、今後に向けたワンランク上の意義と行動を促します。
◎文/明日陽樹
◎「SMBCマネジメント+」2026年7月号掲載記事
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SMBCマネジメント+編集部
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